道 – MICHI –

道 MICHI みち 家禅 IEZEN.JP

バランスを取りながら歩む人生という道

Navigating the journey of life with balance.

天の道は巡り
人の道は続く
静と動の調和の先に
拓ける無限の境地

選字の背景: 昼と夜の長さが等しくなる秋分の日。自然界が示す調和の理から、「道」について思索する。

本日は秋分の日。自然界が示す完璧な均衡は、宇宙の根源的な理法、すなわち「道」の現れです。禅語における「道」は、単なる物理的な通路ではなく、人間が歩むべき真理の道、悟りへの道を意味します。それは、あらゆる存在を存在たらしめている、根源的な法則そのものでもあります。

この「道」という漢字の字形は、それ自体が深い哲学を内包しています。「首」の部分が、思索し、自己を見つめる静的な側面を表すとすれば、それを支える「しんにょう」は、弛むことなく前進し続ける動的な側面を表しています 。静かな内省(静)と、弛まぬ実践(動)。この二つが調和して初めて、人は真の「道」を歩むことができるのです。それは、まさしく昼と夜が均衡を保つ、秋分の日の理と響き合います。

書としてこの字を揮毫する時、私たちはその調和の美を追求します。「首」の各部が引き締まった緊張感を保ちつつ、「しんにょう」の最後の払いが、伸びやかで力強い生命感を表現する 。その二つの要素が絶妙なバランスで融合した時、一文字の「道」は、単なる文字を超え、宇宙の真理を体現する芸術へと昇華します。私たちの人生もまた、この一文字の如くありたいものです。内なる静けさを保ちながら、現実世界を力強く歩んでいく。その調和の取れた歩みの先にこそ、無限の可能性に満ちた境地が拓けているのです。

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