
凍てつく寒さに、不動の精神を学ぶ
Learning to be unwavering in the freezing cold.
選字の背景: 厳寒は精神の砥石。凍てつく中で不動心を養う。
「凍」という文字は、「氷(冫)」に「東」と書きます。「東」は、袋の口を紐で縛った形から「重い」「中身が詰まっている」という意味を持ちます。つまり、水が散漫に流れるのを止め、ギュッと凝縮して固まる様を表しています。私たちは寒さを「辛いもの」として嫌いがちです。しかし、禅には「寒時には寒殺(かんさつ)せよ(寒い時は寒さになりきれ)」という言葉があります。 流水は形を変えますが、凍った水は岩のように硬く、不動です。この教訓は、厳しい環境から逃げるのではなく、その冷たさを利用して、自分の精神を氷のように硬く、透明に、そして「不動」のものへと鍛え上げよと説いています。冬の野菜が凍るような寒さの中で甘みを増すように、人の心もまた、厳しい試練や「凍てつく」ような逆境の中でこそ、深みと強さを増していくのです。いよいよ始まった日常、温かい場所ばかりではありません。しかし、頬を刺す北風を「これは精神を鍛える砥石(といし)だ」と受け止めてみてください。その時、あなたの心には、何事にも動じない静かな炎が宿ります。