
自らの手で、未開の道を切り拓く勇気
The courage to forge an uncharted path with one’s own hands.
選字の背景: 鏡を開き、運も拓く。障害を除き己の道を作る。
今日はいよいよ「鏡開き」。年神様の力が宿ったお餅を頂き、無病息災を祈ると同時に、ここから本当の意味で一年の活動を「開いて」いく日です。「拓」という文字は、「手(扌)」へんに「石」と書きます。 これは、原野に転がる重い石を、自らの手で一つひとつ取り除き、土地を平らにして道や田畑を作ることを表しています。 「開拓」とは、誰かが舗装してくれたアスファルトの上を歩くことではありません。道なき荒れ地に立ち、石をどけ、雑草を刈り、泥にまみれながら、自分の足場を一歩ずつ作っていく泥臭い作業です。私たちは、新しい年に「良い道」が用意されていることを願いがちです。しかし、この教訓は告げています。「あなたの前にあるのは未開の荒野だ。だが、あなたにはその石を退(ど)ける『手』がある」と。今日、木槌で固い鏡餅を割るように、目の前に立ちはだかる困難や、硬直した現状を、自らの行動力で打ち砕いてください。 鏡餅を開くことは、運を開くことに通じます。 「拓く(ひらく)」とは、待っているだけでは決して訪れない未来を、その手で強引にでも引き寄せる勇気のことなのです。お汁粉の甘さで活力を養ったら、さあ、目の前の石を一つ拾い上げましょう。その小さな労働こそが、まだ見ぬ絶景へと続く道(ルート)の始まりなのです。