
新たな期を前に、心を整え、志を立てる
As we enter a new period, let’s prepare our minds and set our goals.
選字の背景:巡る期に備え、静かに心を整え、志を抱く。
本日、三月二十八日。カレンダーの余白も残り少なくなりました。四月の足音がすぐそこまで迫り、新しい環境や役割に思いを馳せている方も多いでしょう。この数日間は、いわば「季節の踊り場」のような時間です。「期」という文字を紐解くと、左側の「其」は「選別するための器(ふるい)」、右側の「月」は「月日・時間」を表しています。つまり、流れていく時間の中から「大切なものを選び取り、決まった時を待つ」という意味が込められています。新しい「期」が始まるとき、私たちはつい「何が起きるか」という外側の変化ばかりを気にしがちです。しかし、本当に大切なのは「どう在りたいか」という内側の準備です。禅の言葉に「照顧脚下(しょうこきゃっか)」という教えがあります。遠くの未来を不安がる前に、まずは自分の足元をしっかりと見つめ、整えること。散らかった心を整理し、古い思考の癖を「ふるい」にかけて落とす。そうして生まれた心の余白に、一本の太い「志」を立てる。この準備があって初めて、新しい時間は「ただ過ぎ去るもの」から「自ら切り拓くもの」へと変わります。準備万端でなくても構いません。ただ、「この一期を、どう生きるか」という自分への問いかけを、今日という一日のどこかに置いてみてください。その志が、来るべき四月の嵐の中でも、あなたを支える確かな背骨となるはずです。