茅-KAYA-

kaya茅

茅の輪をくぐり、半年の穢れを落として無病息災を祈る

Passing through the straw ring cleanses one of the impurities accumulated over the past six months and prays for good health and protection from illness.

選字の背景:茅の輪に祈る、無病息災と心身の清まり。

六月三十日。本日は一年のちょうど真ん中にあたる節目の日であり、全国の神社で「夏越の祓(なごしのはらえ)」が執り行われる当日です。私の住む古民家の周囲でも、人里離れた水源から引いた水が、雨上がりの瑞々しい大地を清めるように流れています。今日という特別な日に、この一文字は、これまでの半年に溜まった心身の疲れをすっきりと払い落とし、明日からの後半戦を健やかに生きるためのリセットの智慧を教えてくれます。本日、六月三十日。半年の締めくくりにふさわしい、厳かで清々しい空気が満ちています。「茅」という文字は、草冠に「矛(ほこ)」が組み合わされています。矛のように鋭く尖った葉を持ち、過酷な環境でも圧倒的な生命力で青々と生い茂る野生の草を表しています。古来、この「茅」には、その強い生命力によって邪気を払い、災いを除く特別な力が宿っていると信じられてきました。今日、多くの神社で手編みの大きな「茅の輪」が設けられ、人々がそれをくぐるのは、目に見えない穢れを茅の葉に吸い取ってもらうためです。禅の世界では、「穢れ」とは物理的な汚れだけでなく、日々の忙しさやストレスによって心が本来の輝きを失ってしまう「気枯れ(けがれ)」の状態を指します。知らず知らずのうちに、私たちの心には迷いや澱が溜まり、エネルギーが枯れてしまうのです。私が本日、静かに墨をすり、この「茅」の一文字を紙に落とすとき、筆先からすべての邪気が払われていくような心地よさを感じます。日常を懸命に生きていれば、心が疲弊し、気が枯れてしまうのは当然のこと。大切なのは、一年の真ん中というこの美しい境界線において、過去の荷物を一度すべて降ろし、心身をまっさらに洗い流すことです。茅の輪をくぐるとは、過去の自分に区切りをつけること。半年の澱をすべて大自然へと還し、内なる生命力を瑞々しく蘇らせるための、神聖な儀式なのです。六月最終日の今日。これまでの半年にあった苦しかったこと、悔しかったこと、あるいは体調の不調を、すべて茅の輪の向こう側へと置いてきてください。今日を境に、世界はまた新しい光へと向かって動き出します。あなたが清らかな心で明日への一歩を踏み出すとき、これからの半年は、病も災いも寄せ付けないほどの、豊かで健やかな輝きに満たされるはずです。

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