宵-YOI-

宵yoi

宵の口の静寂。暗闇が訪れる前に、心に確かな灯をともす

The stillness of early evening. Before darkness falls, light a sure flame in your heart.

選字の背景:宵の静寂の中で、自らの内に光を点そう。

本日、七月三十日。昼の光と夜の闇が穏やかに交差する、深く静かな「宵」の時間を迎えています。「宵」という文字を静かに眺めてみてください。上部の「宀(うかんむり)」は家屋や屋根を表し、下部の「肖」は小さく消え入りそうな、あるいはかすかな状態を表しています。日が完全に落ちきってしまう前、空にかすかな光が残り、世界がしんと静まり返る「宵の口」の風情そのものを象徴する美しい言葉です。私たちは人生において、先の見えない不安や、孤独、あるいは未知の試練という名の「暗闇」が近づいてくるとき、つい心がざわつき、恐怖を感じてしまいがちです。「これからどうなってしまうのだろう」「一人取り残されてしまうのではないか」と、まだ来ぬ闇を恐れて右往左往してしまうのです。しかし、禅の世界では「闇を恐れるな、自らが光となれ」と教えてくれます。 夜がやってくるのを止めることは誰にもできません。ならば、闇をただ恐れるのではなく、夜が訪れる前に、自分の心の中に消えることのない「静かな灯(あかり)」をあらかじめ灯しておけばよいのです。その灯とは、他者の評価に左右されない自己への信頼であり、どんな状況でも揺らがない「確かな誠実さ」のことです。

訪れる暗闇を拒むことはできません。けれど、あなたの心に「揺るぎない確かな灯」が灯っていれば、どんな深い夜の中でも、あなた自身の歩むべき足元は常に明るく照らされているのです。

七月三十日、夏の夜が幕を開けようとする今日。 もしあなたが、将来への不安や孤独感という暗闇に呑まれそうになっているなら、暗がりを見つめるのをやめて、自らの胸の奥にそっと意識を向けてみてください。 あなたの中には、すでに温かく清らかな光の種が眠っています。その灯に静かに火を点すとき、宵の口の静寂はあなたを優しく包み込み、決して揺らぐことのない安心感で心を満たしてくれるはずです。

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