灯-AKARI-

akari

一灯が闇を照らすように、希望を失わない

Just as a light can illuminate the darkness, never lose hope.

選字の背景: 心に灯をともせ。その光が絶望の闇を晴らす。

冬至は過ぎましたが、一年で最も夜が長い時期。だからこそ、家々の窓にともる「灯(あかり)」の温かさが、心に沁みる時刻です。「灯(燈)」という文字は、火(火)と、高いところに登る(登)という字の簡略形(丁)から成り立っています。これは、神仏に捧げる火、あるいは高い台の上で周囲を照らす燭台(しょくだい)の火を表しています。深い闇の中にいる時、私たちは不安に押しつぶされそうになります。しかし、どんなに濃い闇であっても、たった一つの小さな「灯」があれば、その闇は決して光を飲み込むことはできません。逆に、その小さな光が闇を破るのです。仏教には「一灯照隅(いっとうしょうぐう)」という言葉があります。一つの灯火が片隅を照らす。そのささやかな光が集まれば、やがて国全体をも照らすことができる、という教えです。人生における希望も同じです。太陽のような眩しい成功や確信がなくとも構いません。「なんとかなるかもしれない」「明日はいいことがあるかもしれない」という、ロウソクのような小さな希望の灯火。それさえ心に消さずに持っていれば、私たちは暗闇の中を一歩ずつ歩いていけるのです。

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