汗-ASE-

ase汗

労働(作務)は苦役ではなく、己の魂を磨く神聖な行い

Labor (samu) is not drudgery, but a sacred act of refining one’s soul.

選字の背景:労働は魂を磨く作務。流す汗に偽りなし。

本日、五月二十三日。暦の上では万物が満ちゆく「小満」の次候。田畑を耕す人、街で働く人、誰かのために奔走する人、それぞれの場所で尊い汗が流れています。「汗」という文字を紐解くと、さんずいに「干」と書きます。「干」は太陽が照りつける様子や、土を耕す道具を表すとされています。つまり、天の恵みと自らの働きが交わったところに生まれるのが「汗」という名の結晶です。禅の世界では、掃除や炊事、農作業などのあらゆる労働を「作務(さむ)」と呼び、座禅と同じく最も重要な修行の一つとして尊びます。労働を単なる「対価を得るための苦労」や「時間を消費する義務」と考えてしまうと、心は乾き、疲弊してしまいます。しかし、目の前の作業に没頭し、雑念を捨てて身体を動かすとき、流れる汗と共にあなたの内側にあるエゴや迷いもまた、体外へと洗い流されていくのです。「一日作(な)さざれば、一日食らわず」。働くことは、単に胃を満たすためではなく、己の生命を輝かせるための神聖な儀式です。五月の後半戦。もし日々の業務が重荷に感じられるなら、一度「結果」への執着を横に置いて、ただ「動作」そのものに成り切ってみてください。一心不乱に流した汗の後には、言葉では言い尽くせない清々しさと、一回り磨かれた自分に出会えるはずです。その時、あなたが成し遂げた仕事は、誰かの心を温める最高の贈り物へと変わっています。

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