抱-DAKU-

daku抱

一切を分け隔てなく包み込む、母なる大地の慈悲

The compassion of Mother Earth, which embraces everything without discrimination.

選字の背景:善悪を越え、万物をありのまま抱く慈悲の心。

本日、五月十日。初夏の柔らかな陽光が、世界を大きな掌(てのひら)のように温かく包み込んでいます。「抱」という文字を紐解くと、偏の「手」に、包み込むことを意味する「包」を組み合わせています。「包」の字は、お腹の中に宿る胎児の姿を象徴しているとも言われ、そこには「無条件の肯定」と「深い安らぎ」が込められています。禅の世界には、大地が汚物も宝物も分け隔てなく受け入れる姿を尊ぶ教えがあります。私たちはつい、自分にとって都合の良いものだけを「抱き」、嫌なものは「突き放そう」とします。しかし、それでは心は常に選別の戦場となり、安らぐ暇がありません。母なる大地は、咲き誇る花も、枯れ果てた草も、等しくその懐に抱き寄せます。その「分けない心」こそが、真の慈悲です。五月の第二日曜日。今日は誰かを、あるいは自分自身を、ジャッジすることなく「ただ抱きしめる」ような気持ちで過ごしてみませんか。自分の欠点も、他人の未熟さも、今のまま、ありのままを心の腕でそっと包み込む。その瞬間、あなたは孤立した「個」ではなく、万物を育む大地の優しさそのものへと溶け込んでいくはずです。

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