変化(変易)こそが不変(不易)の真理である
Change is the truth of immutability.
選字の背景: 変化の流れに身を任す。それが唯一の不易の道。
木々の葉が日々その色を変え、はらはらと舞い落ちてゆきます。昨日の景色は、もう今日の景色ではない。この世界の森羅万象は、一瞬たりとも留まることなく、移ろい、変化し続けています。この教えは、その「変わり続ける」という事実こそが、この世で唯一「変わることのない」真理なのだと説いています。「易」という文字は、太陽と雲の様から生まれたとも言われ、自然の変化そのものを表します。私たちは、つい変化を恐れ、安定や不変を求めがちです。しかし、それは流れゆく川の水を、手で堰き止めようとするようなものかもしれません。禅では「無常」を説きます。すべては移ろい、同じ状態に留まることはない。その真理を受け入れたとき、心は変化への抵抗から解放され、執着を手放すことができます。かつて走り続けていた私が、今こうして筆を握っている。その変化の流れに逆らわず、身を任せた先に、今の私があります。変化を恐れるのではなく、それこそが世界の常であると受け入れ、自らもまた、その流れの一部として、しなやかに在りたいものです。