吹-FUKU-

fuku吹

八風吹不動。いかなる評価の風にも動じない自己

Unmoved by the eight winds. A self that remains unshaken by any wind of judgment.

選字の背景:吹く風に動ぜず、静かなる中心を保ち歩む

春の嵐が過ぎ去ったあとの清々しい空気の中で、色とりどりの花々が静かに、しかし力強く咲き誇っています。「吹」という文字は、「口」と、人が息を吐き出す姿である「欠」を組み合わせています。風は目に見えませんが、時に優しく頬を撫で、時に激しく体力を奪います。禅の世界には「八風(はっぷう)」という教えがあります。私たちの心を揺さぶる八つの風――「利益・衰退・陰口・名誉・称賛・嘲笑・快楽・苦痛」。私たちは、褒められれば舞い上がり、批判されれば奈落の底へ突き落とされます。しかし、その賞賛も批判も、実体のない「風」に過ぎません。風そのものを止めることは誰にもできませんが、その風に翻弄されない「根を張る」ことは可能です。「八風吹けども動ぜず」とは、無感情になることではありません。どんな風が吹いても、自分の中心にある「静かなる場所」を見失わない強さのことです。新しい生活が始まれば、外野の声はさらに騒がしくなるでしょう。けれど、今日という花まつりの日に、思い出してください。生まれたばかりの命が「天上天下唯我独尊(自分という存在はこの世で唯一無二の尊いものだ)」と示したように、あなたの価値は他人の言葉(風)によって決まるものではありません。吹く風を「良し悪し」で裁くのをやめ、ただ通り過ぎるのを待つ。その時、あなたの心には、どんな嵐にも消えることのない、確かな「自己」という灯火が宿るはずです。

タイトルとURLをコピーしました