
高く跳ぶためには、深く身を屈める(伏す)時間が必要である
To jump high, you need time to crouch down (lie face down).
選字の背景:屈む姿こそ、未来へ高く飛翔する羽となる。
梅雨の雨が大地を容赦なく叩き、青々と茂る草木も、その重みに耐えるようにしなやかに頭を垂れています。周囲の躍進や変化に取り残されているような焦りを感じ、心が沈んでしまう日もあるかもしれません。しかし、この一文字は、今あなたが身を低くしていることの、本当の意味を教えてくれます。本日、六月十二日。雨を受け止める土壌のように、世界が静かにエネルギーを吸い込んでいる気配がします。「伏」という文字を紐解くと、左側に「人」、右側に「犬」が並んでいます。これは、従順な犬が人の足元に身を平たく伏せる姿、あるいは野性の獣が獲物を前にして、気配を消し極限まで身を低くして「その時」を狙う姿を表しています。私は幼い頃、長距離の選手としてトラックを走っていました。走ることも、あるいは高く跳ぶことも、その直前には必ず、膝を深く折り曲げ、重心を一番低いところまで沈める瞬間があります。その「屈む」時間が深ければ深いほど、次に解き放たれるバネは強く、誰も届かない高みへと身体を押し上げてくれるのです。禅の世界でも、あえて頭を低くし、己を虚しくする姿勢を尊びます。 今、思うように動けず、じっと耐えている時間は、決して後退でも敗北でもありません。未来のあなたが鮮やかに飛翔するために、大地のエネルギーを全身に蓄える、最も尊い「準備」の時間なのです。
伏せる姿を恥じる必要はありません。深く身を屈めている者だけが、次の瞬間に最も力強く、最も高く跳び上がることができるのです。
六月の長雨の中。 焦って無理に立ち上がろうとせず、今はしっかりと地面を踏みしめ、力を蓄えてみてください。雨が上がり、あなたがその膝を伸ばしたとき、世界を驚かせるほどの跳躍が待っているはずです。