
遥かなる理想を見失わず、歩み続ける
Keep moving forward without losing sight of your distant ideals.
選字の背景:遥かな理想を道標に、迷わず今日の一歩を刻む。
木々の新芽の息吹が土の下で確実に脈打ちながらも、表面上はまだ静かな時間が流れています。三月も半ばに入り、別れの季節や新生活の準備で、心も体も慌ただしく過ぎ去る時期ですね。「遥」という文字は、道を行く「しんにょう」に、ゆったりと揺れ動く様子を意味する「揺」の右側を組み合わせています。これは、「遠く隔たった、はるかな道のり」を歩む姿を表しています。私たちは、目標が遠ければ遠いほど、あるいは道のりが険しければ険しいほど、今の自分の歩みに意味があるのか不安になることがあります。「まだあんなに遠いのか」と、理想との距離にため息をつくこともあるでしょう。しかし、禅の教えでは、目的地に着くことだけがすべてではなく、その「道中(どうちゅう)」にある一歩一歩に、真実の命が宿ると説きます。「遥か」であることは、絶望の理由ではなく、歩み続ける喜びの理由。 あなたの掲げた高い理想は、今日明日に届くものではないかもしれません。けれど、その「遥かなるもの」を信じて、今日も一歩踏み出したという事実こそが、あなたを最も気高く、強く育ててくれます。三月の霞の向こうにある光を、どうぞ見失わないでください。