除-JYO-

jyo

古きものを除き、新しきものを迎える準備

Out with the old, ready for the new.

選字の背景: 心の垢を払い除け、新たな光を招き入れる準備。

「除夜(じょや)」の夜。この「除」という文字には、単に捨てるだけでない、深い再生への意志が込められています。「除」という文字は、「阜(おか・壁)」に「余(あまったもの)」と書きます。これは、積もり積もった余分な土を取り除き、道を平らにしたり、階段を作ったりすることを意味していました。つまり、障害となっている「余計なもの」を取り除くことで、新しい通り道を拓く行為なのです。コップの水が満杯のままでは、新しい水を注ぐことはできません。それと同様に、私たちの心や生活も、古い執着、失敗の記憶、あるいは物理的な不要なモノで埋め尽くされていては、新しい年の瑞々しい運気(新しきもの)が入ってくる余地(スペース)がないのです。年末の大掃除を「煤払(すすはら)い」と言いますが、これは汚れを落とすこと以上に、神様をお迎えするための「空間づくり」の意味があります。 「除」とは、失うことではありません。空白という、最も豊かで可能性に満ちた「器」を用意することなのです。どうぞ、除夜の鐘の音とともに、身の回りの、そして心の中の「余計なもの」を除いてみてください。空いたそのスペースにこそ、素晴らしい福が舞い込んでくるのですから。

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