充-JYU-

充jyu

徳の香りは風を越えて広がり、他者の心を和ませる

The fragrance of virtue spreads across the wind, soothing the hearts of others.

選字の背景:虚飾を捨て、心の芯を充実させる生き方を

本日、四月十四日。春の陽光が万物を平等に照らし、植物たちは目に見えないところで根を太らせ、細胞の一つひとつを瑞々しい生命力で「充」たしています。「充」という文字を紐解くと、上部は頭の大きな子供、下部は「ひとあし(人間)」を表しています。これは子供が健やかに育ち、肉付きが良くなって中身がぎゅっと詰まっていく様子、すなわち「内側から膨らんで満ち足りる」ことを意味しています。私たちは、心が不安になると、つい高級な持ち物や華やかな経歴、SNSでの称賛といった「外側の装飾」で自分を塗り固めようとします。しかし、器の外側だけをどれほど豪華に飾っても、中身が空っぽであれば、そこには常に「虚しさ」という隙間風が吹き込みます。禅の世界には「不立文字(ふりゅうもんじ)」という考え方があります。言葉や形式といった外側の飾りを排し、自分の心の内側に直接触れることを尊ぶ教えです。本物の「充実」とは、何を持っているかではなく、自分が自分であることにどれほど納得しているか、という度合いのことです。四月の半ば。他人の目という鏡に向かって自分を繕うのを一度やめて、自分の好きな本を読み、静かにお茶を味わい、自分の心と対話する時間を持ってください。外側の騒がしさから離れ、内なる精神を深く耕す。その静かな「充」の時間が、あなたという存在を、どんな装飾よりも気高く輝かせるはずです。

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