解-KAI-

kai

固執を解き放ち、自由な境地に至る

Letting go of attachment and reaching a state of freedom.

選字の背景:心の結び目を解けば、世界はどこまでも自由に広がる。

朝の霜が降りる回数も少しずつ減り、土の中で眠っていた水分が、春の気配に誘われて「解け」始めています。 一月、二月と肩に力を入れて走り続けてきた方も多いでしょう。あるいは、新年に立てた誓いや、自分自身に課した「こうあるべきだ」というルールに、知らず知らずのうちに縛り付けられてはいませんか。「解」という文字は、「角」と「刀」と「牛」から成り立っています。これは、鋭い刃物を使って複雑に絡み合った牛の関節を切り分け、バラバラにほぐす様子を表しています。 転じて、それは「絡まった結び目をほどくこと」を意味します。私たちは往々にして、自分の考えや過去の成功体験、あるいは他人からの評価という名の「執着」という紐で、自分自身を固く縛り上げてしまいます。 禅の教えでは、悟りの境地を「解脱(げだつ)」と呼びますが、これは特別な能力を得ることではなく、自分を縛っている余計な執着を、一本ずつ丁寧に「解いて」ゆく作業に他なりません。茶葉も、熱い湯の中でゆっくりと「解れる(ほぐれる)」ことで、初めてその真の旨みを外へと解き放ちます。 あなたも今日、一度深く息を吐き、握りしめていた拳を解いてみてください。正解を出すことよりも、執着を解くこと。そうして生まれた心の余白にこそ、春の新しい光と自由な発想が舞い込んでくるはずです。

タイトルとURLをコピーしました