奏-KANADERU-

kanaderu

生命の響き合い。万物は互いに感応している

The resonance of life. All things respond to each other.

選字の背景:万物は響き合い、生命の調べを共に奏でている。

本日、三月九日。新芽を待つ木々の間を抜ける風が、冬の鋭さを失い、どこか柔らかな旋律を奏で始めました。 「奏」という文字を紐解くと、上部は「両手で草木を捧げ持つ姿」、下部は「進むこと」を意味しています。つまり、天に向けて命の芽吹きを捧げ、調和を持って前進する姿を表しているのです。「演奏」という言葉があるように、この文字は音楽を連想させますが、本当の「奏で」とは、楽器の音だけを指すのではありません。 禅の教えに「感応道交(かんのうどうこう)」という言葉があります。私たちの心が動けば、それに応じるように世界も動く。互いに響き合い、影響を与え合っているという真理です。あなたが今日、誰かにかけた優しい言葉は、相手の心で共鳴し、また別の誰かへの親切へと繋がっていく。この世に孤立して存在する命など一つもありません。もし今、孤独を感じたり、自分の声が誰にも届かないと思ったりしているなら、一度静かに目を閉じてみてください。あなたの鼓動、風の音、遠くの鳥の声。それらはすべて、この宇宙という巨大なオーケストラが奏でる一部です。あなたが自分自身の「命の音」を誠実に響かせれば、世界は必ず、それに相応しい和音を返してくれるはずです。

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