啓-KEI-

kei

閉ざされたものを開き、新たな世界へ

Opening up what is closed and entering a new world.

選字の背景:冬の扉を啓き、春の息吹と共に自分を解き放つ。

本日、三月一日。朝の光にどこか力強さが宿り始めました。長く沈黙を守ってきた大地が、春という新しい季節を迎えるために、ゆっくりとその重い扉を押し開けようとしています。「啓」という文字を紐解くと、「戸」と「口」に、動作を表す「攵(のぶん)」が組み合わさっています。これは、「閉じていた戸を手で押し開け、中の様子を明らかにする」という躍動的な姿を表しています。 「啓発」や「啓示」という言葉があるように、この文字には「無知の闇を払い、知恵の光を導き入れる」という、精神的な目覚めの意味も込められています。冬の間、私たちは寒さから身を守るために、心も体も内側へと閉じこもりがちでした。それは、自分を見つめ直し、力を蓄えるために必要な「守り」の時間でした。 しかし、今日から始まる三月(弥生)は、その蓄えたエネルギーを外へと「啓(ひら)く」時です。「啓(ひら)く」とは、単に扉が動くことではなく、自らの意志で未知の領域へと踏み出すこと。今まで「自分には無理だ」と閉ざしていた可能性、あるいは「まだ早い」と鍵をかけていた挑戦。それらを、春の風と共に開放してみませんか。狭山茶の若芽が、硬い鱗片を押し退けて顔を出すように、あなたが自分自身を「啓く」ことで、まだ見ぬ新しい世界が鮮やかに目の前に広がっていくはずです。

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