
実るほど頭を垂れる、謙虚な姿勢
The more fruitful the fruit, the more humble the head is bowed.
選字の背景:才を誇らず謙虚に歩む。それが真の強さなり。
本日、二月二十五日。厳しい冬を耐え抜いた木々たちが、春の本格的な芽吹きを前に、静かに力を蓄えています。 「二月は逃げる」と言われますが、この慌ただしい季節の節目にこそ、私たちは一度立ち止まり、自らの「器」を確かめる必要があります。「謙」という文字は、言葉を表す「言」に、平らに並べる・合わせるという意味の「兼」から成っています。これは、自分の才能や功績を誇示せず、周囲と調和させながら、控えめに振る舞う様子を表しています。有名な言葉に「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」とあります。 中身が空っぽの稲穂は空に向かって不自然に反り返りますが、豊かな実りを蓄えた稲穂は、その重みゆえに自然と地を向きます。人間も同様に、真に知識や徳を積み重ねた人ほど、己の未熟さを知り、他者に対して謙虚になれるものです。もし今、あなたが何かで成果を上げたり、周囲から称賛されたりしているのなら、今こそ「謙」の心を取り出してみてください。慢心という「風」に煽られて折れることのないよう、低く、深く構える。その謙虚な姿勢が、あなたの積み上げた功績をよりいっそう、気高く輝かせるはずです。