
華やかな花を支える、目に見えない地道な骨格の尊さ
The preciousness of the unseen, steady framework that supports the magnificent flowers.
選字の背景:華の美を支える、強き茎の如き地道さを尊ぶ
本日、四月二十三日。街角の植え込みではツツジが色鮮やかに咲き誇り、道行く人の目を楽しませています。私たちはつい、その華やかな色彩にばかり目を奪われがちですが、強い風が吹いても、激しい雨が降っても、その花が地に落ちることなく誇り高くあれるのは、しなやかで強靭な「茎」があるからです。「茎」という文字を紐解くと、草冠に「巠(けい)」を組み合わせています。「巠」は機織りの縦糸を意味し、転じて「真っ直ぐに貫くもの」「不変の理」を象徴しています。つまり、茎とは単なる植物の一部ではなく、命のエネルギーを根から花へと運び、全体を統合する「背骨」なのです。禅の教えには、表舞台に立たずとも、陰で支える功績を尊ぶ「陰徳(いんとく)」という考え方があります。組織や家庭、あるいはあなた自身の成長においても、派手な成功体験(花)は、日々の地道なルーチンや、誰にも見られない努力、そして自分の中に通した一本の筋(茎)によって支えられています。花は散っても、茎が健やかであれば、また次の季節に新しい命を咲かせることができます。四月の下旬。もし「自分は目立たない役割ばかりだ」と、やり切れない思いを抱えているなら、その自分を「茎」だと思って誇りを持ってください。あなたの地道な踏ん張り、淡々と役割をこなすその骨格こそが、最も尊く、何物にも代えがたい「美しさの根源」なのです。