
堪え忍ぶ力は、不動の心を育む
The ability to endure cultivates a steadfast mind.
選字の背景: 苦難を耐え忍び、何事にも揺るがぬ心を築く。
冬の寒風に耐え、じっと春を待つ木々の姿は、まさにこの一文字を体現しているかのようです。「忍」という文字は、心(心)の上に、鋭い刃(刃)を置く形から成り立っています。それは、刃を突きつけられるような痛みや恐怖、あるいは屈辱の中にありながら、心が乱れず、静かに耐えている状態を表します。私たちは「忍耐」を、単に嫌なことを我慢する、受動的な行為だと思いがちです。しかし、その苦しみを避けず、逃げず、それをじっと受け止める。その重圧に耐え抜く中で、心には「不動」という、何ものにも揺らがない強い根が張られてゆくものです。耐えることは、心を強く練り上げるための炎なのです。この冬の寒さを、ただの苦痛ではなく、あなたの心を不動のものへと鍛え上げる、天からの試練として受け止めてみてはいかがでしょうか。