爽-SOU-

sou爽

執着の汗を拭い去り、心身ともに清々しい境地に至る

Wiping away the sweat of attachment, one reaches a state of complete mental and physical clarity.

選字の背景:邪気を退け、爽然たる心で今を生き抜く。

連休の賑わいが去り、世界は静けさを取り戻しています。「爽」という文字の成り立ちを深く見つめると、そこには古代の切実な祈りが込められています。横たわる人に刻まれた刺青(文身)の跡。それは、死者に邪気が憑くのを防ぎ、その魂を清らかな状態へ導くための「浄化」の儀式でした。禅の修行においても、最も大切なのは「落とす」ことです。知識を詰め込み、持ち物を増やし、自分の正しさを証明しようとする。そうして積み重なった「欲の垢」や、心のべたつき(執着)は、私たちの魂の輝きを曇らせてしまいます。この字が示すのは、そうした不要なものを断ち切り、自分という存在を根底から「清め切った」瞬間の鋭いまでの清々しさです。余分なものを削ぎ落とし、心の澱を祓い切ったとき、そこには一筋の隙もない「爽然たる真理」が立ち現れます。五月の爽風が吹き抜ける今日。もし心が重いと感じるなら、それは何かにしがみついている証拠かもしれません。かつての儀式が文身によって邪気を退けたように、あなたも自分を縛る古い価値観や執着を、思い切って手放してみませんか。「死」を悼み、生を清めるほどの覚悟で、今の自分を覆う余計な皮を剥ぎ取ってみる。その先に広がる視界は、昨日までとは比べものにならないほど、青く、高く、澄み渡っているはずです。

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