心の天を見上げ、曇りのない境地を目指す
Look up to the heavens of your heart and aim for a clear and unclouded state of mind.
選字の背景：心の雲に惑わず、曇りなき本来の天に気づく。
秋晴れの高く澄み渡った空の、どこまでも青く、一点の曇りもないその様は、まさに「天」という文字そのものが持つ広大さと静けさを感じさせてくれます。「天」は、大きく手足を広げた人の上に、広大な空が在る様から生まれました。私たちは生まれながらに、この天の下に生かされています。「心の天」とは、誰もが内に秘めている、本来の曇りのない心のことでしょう。日々の暮らしの中で生まれる憂いや迷いは、空を流れる雲のようなもの。雲は空を覆い隠すことはあっても、空そのものを汚すことはできません。風が吹けば、雲は去り、また本来の青空が姿を現します。心の天を見上げるとは、流れては消える雲（感情や思考）に囚われず、その奥にある、常に静かで広大な本来の自分に気づくことなのです。