
厳寒に耐え、気高い香りを放つ梅の精神
The spirit of plum blossoms that endure the bitter cold and give off a noble fragrance.
選字の背景:苦難に折れず、凛とした品格を心に咲かせる。
本日、二月六日。朝の光に透ける霜が美しくも冷たく、春という言葉がまだ遠く感じられるほどの寒さが続いています。 しかし、ふと視線を落とせば、庭先の梅の木には硬く、しかし確かな生命力を湛えた蕾が膨らみ始めています。梅の真骨頂は、その咲き方にあります。 他の花が暖かな陽光を待って咲き誇るなか、梅だけは雪の残る寒気の中に身を投じ、「百花の魁(さきがけ)」として独り、凛とした香りを放ちます。 禅の世界では、この梅の姿を「雪裏清香(せつりせいこう)」と尊びます。雪に埋もれそうな厳しい状況にあっても、その魂(香り)までは凍てつかせず、むしろ寒さが厳しければ厳しいほど、その香りは高く、気高くなる。私たちの人生も同じです。 思い通りにいかない時、周囲が冷たく感じる時こそ、あなたの「徳」や「志」が試されています。安楽な時だけ美しくあるのは容易ですが、逆境の中で腐らず、自らの本分を尽くして周囲を和ませる香りを放つ。 そんな梅のような「凛とした強さ」こそが、真の美しさなのだと、二月の冷たい風が教えてくれます。