養-YASHINAU-

yashinau養

焦らずに丹精込めて、自らの心田を養い育てる

Take your time, cultivate your inner self with care and dedication.

選字の背景:目先の実に惑わず、魂の根を深く養い育てる。

本日、五月十一日。野山の緑はいっそう深まり、大気は初夏の生命力に満ちています。しかし、どんなに太陽が輝いても、種が一日で大樹になることはありません。「養」という文字を紐解くと、上部に「羊」、下部に「食」が隠れています。これはもともと、羊に餌を与えて大切に育てることを意味していました。転じて、身体を健やかにし、知徳を磨き、目に見えない「内なる力」を蓄えることを指すようになりました。禅の世界には「聖胎長養(しょうたいちょうよう)」という言葉があります。悟りの種を自分の中で静かに、そして大切に養い続けること。私たちはつい、効率や即効性を求めてしまいますが、心の田んぼ(心田)を耕し、豊かな土壌を作るには、何よりも「待つ」という丹精が必要です。良い土は一日にして成らず。日々の静かな積み重ねこそが、あなたの命を底上げする唯一の栄養となります。五月の疲れが出やすい今日。無理に新しいことを始めようとしたり、自分を追い立てたりする必要はありません。まずは自分の心に、温かな言葉と質の良い休息という「餌」を与えてあげてください。焦らず、腐らず、じっくりと自分を養う。その丁寧な手入れが、やがて来る収穫の時期に、誰にも真似できない芳醇な実りをもたらしてくれるはずです。

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