赦 – YURUSU –

赦 YURUSU ゆるす 家禅 IEZEN.JP

他者と自己の過ちを赦し、とらわれから解放される

Forgive yourself and others for your mistakes and be liberated from bondage.

選字の背景: 赦しとは、執着を手放し、心を解き放つこと。

「赦」という文字は、罪人を示す「赤」と、放免する動作を表す「攵」から成り立っています。それは、過ちを犯した者をその罪の染みから解き放つ、という一つの儀式を表すかのようです。赦しとは、かくも能動的な行いであると、この文字は教えてくれます。他者の過ちを赦せない心は、熱い炭を握りしめているようなもの。相手よりも先に、自分の心が焼かれてゆきます。そして、それ以上に難しいのが、自分自身を赦すことかもしれません。しかし、禅では「無執着」を説きます。過ちにとらわれる心、それは過去への執着。他者を、そして自分を「赦す」とは、その執着という重荷を、静かに地面に置く行為に他なりません。それは誰かのためではなく、自分自身の心が、軽やかに次の一歩を踏み出すためなのです。この一文字が、あなたの心を縛る何かを解き放ち、澄んだ秋空のような、軽やかな境地へと誘う一助となりますように。

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