願-NEGAI-

negai願

我欲を満たす願いではなく、他者の幸福を祈る無私の願い

Not a wish to satisfy one’s own desires, but a selfless wish that prays for the happiness of others.

選字の背景:己の欲を超え、誰かの幸せを願う清き祈り。

一年の後半が始まったばかりのこの時期、私たちは誰もが心の中に何らかの「願い」を抱いています。しかし、この一文字が持つ真に気高い力は、自分だけの欲しいものを追い求める欲望ではなく、誰かの幸せをそっと祈る「無私の心」の中にこそ宿ります。本日七月三日。梅雨の合間の晴れ間から、夏の瑞々しい光が差し込み、飾られた短冊を優しく揺らしています。「願」という文字を紐解くと、左側は物事の始まりや本質を意味する「原」、右側は頭を意味する「頁(おおがい)」が組み合わされています。つまり、自分の心の最も純粋な根源(原)から湧き上がる思いに、素直に頭を傾け、心から乞い求める姿を表しています。私たちが日常で口にする願い事の多くは、つい「自分が成功したい」「もっと豊かになりたい」という我欲になりがちです。もちろん、それらが生きる原動力になることもあります。しかし、仏教や禅の世界では、己の小さなエゴを超えて、生きとし生けるものすべての安寧を祈る「大願(たいがん)」の精神を尊びます。

本当の「願い」とは、何かを所有するためのものではありません。自分の存在を通じて、大切な人や世界にどれだけの光を届けられるかという、無私の祈りなのです。

七夕の気配が満ちる今日。 短冊に思いを馳せるとき、自分のための願いを一つ横に置いて、「あの人が笑顔で過ごせますように」「世界が平穏でありますように」と、誰かの幸福のために心を遣ってみませんか。 私心を離れた純粋な願いは、あなたの魂を美しく浄化し、まわりの人々を温かく照らす、最も強いエネルギーとなって響き渡るはずです。

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