泳-OYOGU-

泳oyogu

もがき苦しむのをやめ、人生の流れと一体となって泳ぐ

Stop struggling and swim in harmony with the flow of life.

選字の背景:抗う力を抜き、運命の流れを泳ぎ切ろう。

青空に力強い道を描く雲と、まぶしい光が世界を包み込む一日です。「泳」という文字を紐解くと、左側に「水(さんずい)」、右側に「永(ながい、深く続く)」が組み合わされています。「永」は水脈が遠くどこまでも続いていく様子を表しており、その長い水の流れに身を浸し、どこまでも進んでいく姿が「泳」の本質です。水の中で恐怖に囚われ、手足をバタバタと激しく動かして「もがく」と、身体には余計な力が入り、かえって深く沈んでしまいます。人生の試練や変化の波に直面したときもまったく同じです。「なぜ自分がこんな目に」「なんとかして状況を変えなければ」と、必死に抗ってもがき苦しむほど、心身は疲弊し、暗い苦悩の底へと引きずり込まれてしまいます。私が日々、静かに墨をすり、魂を込めて真っ白な紙に向き合っているときも、この「泳ぐ」感覚をとても大切にしています。 「上手くコントロールしよう」と指先に余計な力を入れると、墨の走りが途切れ、線が硬く死んでしまいます。呼吸を整え、墨の含みや紙の抵抗という「その場の流れ」に自らの手を完全に委ねたとき、筆先はまるで水を得た魚のように紙の上を滑らかに泳ぎ出し、命の通った美しい線が生まれるのです。禅の教えには「随流去(ずいりゅうこ)」という言葉があります。現れる環境や時代の流れを無理に拒まず、その流れに素直に乗って生きていくことです。それは諦めて流されることではなく、大いなる流れを味方につけて、最も軽やかに目的の岸へと渡る知性です。

水に抗ってもがき苦しむのをやめたとき、あなたを沈ませていた重荷は消えてなくなります。人生の大きな流れを信頼し、その波と一つになって泳ぐとき、あなたはどこまでも遠く、豊かな場所へ辿り着けるのです。

七月の光が満ちあふれる今日。 もしあなたが、思い通りにいかない現実に焦り、必死にもがいて疲れ果てているなら、一度その手を止めて、肩の力を抜いてみてください。 抗うのをやめ、今ある流れに身を任せてみる。その瞬間に生まれるしなやかなゆとりこそが、あなたを再び軽やかに、未来へと泳がせる力となるはずです。

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