
青山元不動。嵐が吹こうと微動だにしない山の精神
Seizan Motofudo. The spirit of the mountain remains unshaken, even in the face of a storm.
選字の背景:外の風雨に惑わず、山のごとき不動の心を。
本日、八月十一日。「山の日」。万物が太陽の熱量を浴びて躍動するなか、静かにそこに存在し続ける山々の威容が、私たちの心を凛と引き締めてくれる一日です。「山」という文字を紐解きますと、三つの頂が寄り添い、天に向かって聳え立つ力強い姿を表しています。古来より山は、神聖な気が宿る場所であり、どんな天変地異にも揺るぐことのない「不変」の象徴として仰がれてきました。禅の言葉に「青山元不動(せいざんもとふどう)」という美しい教えがあります。青々と茂る山は、昔から少しも動くことがないという意味です。山の周りには、猛烈な嵐が吹き荒れる日もあれば、濃い霧に覆われる日もあります。激しい雨が打ちつけ、雷鳴が轟くこともあるでしょう。けれど、山そのものは風雨に惑わされることなく、ただ静かに、圧倒的な佇まいでそこに立ち続けています。私たちは日常を生きる中で、他人の心無い言葉や環境の激変、予期せぬトラブルという名の「嵐」にさらされることがあります。そのたびに心を激しく揺さぶられ、立ちすくみ、自分を見失ってしまいそうになることもあるかもしれません。しかし、自分の内側に「山の精神」をしっかりと打ち立てている人は違います。外側の世界がどれほど騒がしく波立とうとも、「自分という根本」は決して揺らぐことがないのを知っているからです。
あなたを揺さぶる嵐に、いちいち心を奪われる必要はありません。胸の中に「動かぬ青き山」を持ちなさい。どんな風雨が過ぎ去ろうとも、あなたはそこに、気高く立ち続けることができるのです。
「山の日」を迎えた今日。 もしあなたが、周りの環境や人間関係の摩擦に傷つき、心が揺れて苦しいと感じているなら、一度深く息を吸い込み、そびえ立つ山々の佇まいを思い描いてみてください。 嵐はいつか必ず過ぎ去ります。外側の喧騒に動じることなく、ただ自分の足元を信じてどっしりと構える。その不動の心こそが、あなたをどんな試練からも護り抜く、真の強さとなるはずです。