泉-IZUMI-

泉izumi

岩間から湧き出る泉のように、絶え間なく慈悲の心を湧き出させる

Like a spring gushing forth from between rocks, a heart of compassion flows endlessly.

選字の背景:岩間湧く泉のように、深い慈しみを溢れさす。

うだるような熱気の中で、滾々(こんこん)と湧き出る冷たい泉の存在は、生きとし生けるものにとって何よりの救いです。「泉」という文字の古い成り立ちを眺めると、岩穴から水がこんこんと湧き出て、それが一本の流れになっていく姿そのものを描いています。それは、誰の手によって遮られることもなく、大地の奥深くから自然と溢れ出てくる、純粋で力強い命の水です。私たちは日々の人間関係の中で、「あの人が優しくしてくれたから、私も優しくしよう」とか、「認められないから、もう親切にするのはやめよう」というように、相手の態度や周囲の環境によって、自分の心の温度を変えてしまいがちです。しかし、それでは外の状況が枯れてしまえば、自分の心まで干からびてしまいます。禅の世界で尊ばれる「慈悲(じひ)」の心とは、そうした見返りを求める条件付きの優しさではありません。目の前の相手が誰であろうと、どんな状況であろうと、ただひたすらに相手の幸せを願い、そっと寄り添う無私の心です。 どれほど厳しい日照りが続こうとも、岩の隙間から決して涸れることなく湧き出続ける泉のように、自らの内なる源泉から、絶え間なく愛を溢れさせることが真の精神の美しさなのです。

誰かに満たしてもらうのを待つのではなく、あなた自身が「涸れることのない豊かな泉」になること。その無条件の慈悲こそが、周囲の乾いた心を癒やし、あなた自身を最も深く潤すのです。

七月の光が眩しい今日。 もしあなたが、人間関係に疲れ、心が乾ききっていると感じるなら、外に潤いを求めに行くのを一度やめてみてください。 そっと目を閉じ、胸の奥深くにある、もともと誰もが持っている清らかな源泉へと意識を向けます。あなたが自らの内なる泉に気づき、そこからそっと優しい微笑みを溢れさせるとき、あなたのまわりには自然と、心地よく潤った美しい調和の世界が広がっていくはずです。

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